Re: 鈴木敏夫プロデューサーが語る、スタジオジブリ作品の創り方
最近読んだ記事です.とても興味深い. Business Media 誠:鈴木敏夫プロデューサーが語る、スタジオジブリ作品の創り方 後編もあるのでお見逃しなく. 鈴木敏夫プロデューサーは,ビジネスマンというよりもかなりクリエイティブなモチベーションの高い人だと,自分は思っていますが,それでも彼の言葉は分かりやすいというか,割と具体的であると思います.だから「プロデューサー」なのかも知れません.宮崎監督の,時として直感的過ぎる話の仕方とはずいぶん違う印象を受けます.こちらの監督による講演などを読むと違いが良く分かると思います. Business Media 誠:“ポニョ”を作りながら考えていたこと:悪人を倒せば世界が平和になるという映画は作らない——宮崎駿監督、映画哲学を語る これも後編があります. 宮崎監督を含んだスタジオジブリという会社は,監督の神格化とその制作する作品の質の高さで,一種の有名税とも呼べるような,第三者による勝手な解釈や定義付けがなされる事が多いスタジオだと思いますが,実際の彼らは至極真っ当というか,普通にビジネスの事も考えつつ,良い物を目指して切磋琢磨している事が分かる記事でした(それでもジブリはかなり恵まれた立ち位置にいるとは思いますが). 自分が関わる事の多い,いわゆる「ハリウッド映画」は,浅い・薄い・内容がない・全部同じ,などと揶揄される事も多いのですが,恐らく出発点というか,作り手がその作品の芯に据えたいと思っているメッセージやテーマと言った部分はきっと同じようにあるのだと思います.ただ,対象とする観客の層や種類がとても広いため,広く共通項が取れて,普遍性のある分かりやすい表現を選んだ結果なのだと思います. 個人の趣味で制作する物と違って,商業作品である以上,「分かる人にだけ伝われば良い」は間違いだと,自分は思います.やはりビジネスとして成り立たなければならないし,そのためには伝えなければならない.分かりやすい表現に変える事で伝えられる人の数が増えるのなら,それは決して迎合ではないと思います.いや,迎合なのでしょうけれど,悪い迎合ではない,とでも言いましょうか. 鈴木プロデューサーの,日本は特殊過ぎるという話,日本のアニメは実はそれほど世界で理解されているわけではない,という話は身をもって感じる事もあるので,このまま縮退してしまわないで欲しいという願いもあり,一方では伝統を守って欲しいと思う気持ちもあります. 大それた事を成せる器でもなく,日本を離れてしまっているくせにこんな事を言うのもなんですが,なんとなく,これから先の舵は自分と同じくらいの年代の人達に託されているのだろうな,と感じます. 次のスーパースターが出て来てくれるのを待ちましょうか.