little things of mine

from los angeles, california

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中国てなもんや商社

久しぶりに本を読みました. 中国てなもんや商社 ある女性が深く考えずに入社した会社で,中国との貿易を通して奮闘し,成長してゆく様子がコミカルに描かれています. 著者は,自虐的な文章や言い回しで物語の面白さを演出していますが,その内容は決して軽いものではありません. 急成長の階段を凄い勢いで駆け上る中国の達成感や息切れが,筆者の素晴らしい洞察力を通して記されています. そして,登場人物達の言葉一つ一つにはそれぞれに重みがあり,中国という大きな国は想像よりも遥かに複雑である事の一端を教えてくれます. この作品は映画作品にもなっているらしいのですが,自分は未見です.DVDは出ていないようなので,こちらで見つけるのは難しいかなあ. てなもんや商社 萬福貿易会社 – goo 映画

精興社

群ようこさんのこの本に,興味深い事が書いてありました. ホンの本音 この本自体は,本にまつわる沢山の短編が収められているエッセイ集なのですが,最後の章に,「活字の匂い – 精興社見学記」と題された,著者が精興社という活版印刷所を訪れて見聞きした事と,その時の座談が収められています.これがとても興味深い内容でした. 活版印刷がどういう物か,知識としては知っていましたが,その工程ごとに沢山の手間と職人技,そしてセンスが必要であった事に驚きました.精興社は文字も独自の字体を二年もかけて作成したのだそうです. この本は文庫で,基本的には写植の文字で印刷されているのですが,上記の精興社の章だけはなんと活版を使って精興社で刷られており,字体も精興社の物になっています.字体に非常に見覚えがあるので,恐らく気付かないうちに色々な本で見ていたのだと思いますが,今まで全く気にした事がありませんでした. 精興社の字体は一言で言うと味のある,とても人間味溢れる感じがします.いわゆるフォントの文字とは随分違った印象を受けます.小説などにはとても合うだろうなと思います. しかし,この本はもう十年以上も前の本なのですが,それでももう文庫本などの安い本は写植が当たり前の時代になっていたようで,座談には,活版はコストと時間がかかり過ぎるために事業を縮小するしかない,と書かれています.そして現在,精興社はもう営業をしていないそうです. 精興社という会社その物はもう無くなってしまったのかも知れませんが,彼らの持っていた技術,そして何よりも精興社書体が,どう言った形にせよ保存されている事を切に希望します. 追記(4/15/2005): ぺこさんのコメントより,精興社はまだ営業を続けている事を教えて戴きました.ウェブページもあります.お詫びして訂正致します. 株式会社 精興社ホームページ

Advanced RenderMan

先日から何度か書いたantialiasingやカラースペースの話が,この本に少し書かれている事に気付きました. Advanced RenderMan Advanced RenderMan 日本語版―映画とアニメーションのための実践テクニック この本は持っておられる方が多いのではないでしょうか. 該当の箇所は,”2.4.1 Antialiasing”と,”2.4.2 Quantization and Gamma”ですが,これ以外にも,PRManだけの話に留まらない,映像を作る上で知っておかなければならない事が沢山書いてありますので,まだ読んでいない方は是非読まれる事をお勧めします.特に上記を含むsection 2.4は熟読しましょう. もう数年間開いていなかった本ですが,今見ても勉強になる事が多くて,改めて素晴らしい本であると思いました.

ランス・アームストロング

少し前に読んだ本を紹介します. ただマイヨ・ジョーヌのためでなく 著者はランス・アームストロング. もしかしたら彼を知らない方もいらっしゃるかも知れません.自分が語るよりも彼のサイトやWikipediaなど見て頂いた方が良いでしょう. LANCE ARMSTRONG ランス・アームストロング (Wikipedia) この本は,上記リンクにも記述がある彼の闘病生活について記された手記です.しかし,確かに闘病生活を綴ってはいるものの,書かれている内容はその闘病生活で彼が感じた事,考えた事,学んだ事であり,その殆どは本質的に病気とは関係が無い事です. 紛れも無く,彼は死病を幸運にも克服出来た稀なケースでしょう.しかしその幸運を彼が理解するまでには時間がかかったように感じました.彼のような状況に立たされてもそうであったのだから,自分達もきっと気付いていない事が多いだろうと思います. あまり深く考えなくても素直に感動出来る本だと思いますので,興味があれば是非.