SIGGRAPH2010開催中のホットニュース.
こちらでtaikomatsuさんが和訳されています.
AlembicはILMとSPIが共同で開発及び公開した,アニメーションをシーケンシャルジオメトリにbakeするためのC++ライブラリです.”alembic”という単語には浄化器,蒸留器という意味があるそうで,必要な物だけを抽出する,というようなニュアンスですね.
ライティングやエフェクトはアニメーションされたシーンを元にして作業するのが普通なのですが,アニメーターがアニメートしたままの状態だと,リグやその他たくさんのアニメーション以外には必要のないデータも含んでいるし,何しろリグを毎回プロセスするのは色んな作業の邪魔になります.エフェクトなんかはそうでなくても重い作業が多いですからね.シーンも不安定になります.そもそもツールが別でリグが渡らない事も多い.そのため,ある程度の規模のスタジオでは,内部で特定のデータフォーマットを使ってbakeしたアニメーションをやり取りする事が多いのですが,Alembicはそのデータフォーマットとして使う事ができます.
シーケンシャルジオメトリのデータフォーマットは,今までこれといった決めてがなくて各スタジオがそれぞれ試行錯誤していると思います.GTOもかなり良さそうに思っていたのですが,AlembicはILMが絡んでいる事からして,GTOを更に改良した物(GTOは元々ILMで使われていた)と考えていいのかも?だとするとこれは良い候補になりそう.
ただ,こう言ったプロセスは,ある程度のパイプラインがあって,開発サポートが期待でき,大きなシーンやショット数をこなす必要がある場合に必要になる事だと思うので,規模の小さな場合は逆に手間になってしまう可能性もあると思います.あと,日本の某社の方に教えられたのですが,小さい所ではストレージとネットワークがネックになってしまうとも言っておられました.
今の所,ライブラリの使用例としてMayaのimporter/exporterプラグイン,PRManのprocedural primitive DSO,GTOからのコマンドラインコンバータ,その他ユーティリティがライブラリと一緒に公開されているようです.Pythonバインディングも一応あるようですが,これはまだまだこれからという雰囲気.
Houdiniのプラグインもないが,これは自前でやれという事か.

2 Comments
一人モン(フリー)には雲をつかむようなお話・・w
大きいところでどんどん活用して力付けて欲しいですねー。
小規模なスタジオにはそれに向いたやり方があると思います.
パイプライン整備もやり過ぎると小回りが効かなくなってしまう恐れがありますからねえ.