Visual Effects Society(VES)が映画のクレジットに使用するタイトルのガイドラインを発表したとのこと.
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これは良い提案かも.
エンドロールにつけられるタイトルはその時に所属している組織によって変わる事もあって,同じ事をしていても作品毎に違うタイトルになる事がままあります.製作会社がこういうガイドラインに沿ったタイトルをつけてくれれば,もう少し分かり易くなるかな.
VESはこの業界では最も大きなコミュニティで,VFXという仕事において,毎年発表されるVES AwardsはAcademy Awardsと同じくらいの名誉,若しくはもう少し現場の意見に近い名誉とされています(なぜならAcademyほどは政治的にまみれていないから(笑)).
そのVESからの提案ですから,妥当な名称になっているのではないかと思います.まあそれでも,定義が曖昧というか何というか,同業者でも結局何をやったのかは直接聞いてみないと解らない事も多いです.一人でいろいろやる場合もありますしね.
経験上,一番間違われるのが”Visual Effects Supervisor”というタイトルです.VFX Supervisorには二つのタイプがあって,一つは映画その物の製作会社所属な場合,もう一つはVFX Shop所属の場合です.エンドロールでDirectorやProducer共々大きく名前が出るのは前者のタイプで,後者は我々と同じVFX請負会社の社員です.
製作会社所属のVFX Supervisorは実際の現場の事には殆ど関与せず,監督とビジュアルな面での方向性を探ったり,アイディアを出したりという事が主な役割で,細かい技術的な事には全く関わりません.ただし,その人自身やその人の名前は広告塔である場合も多いので,インタビュー等では色々と(さも全く新しい物であるかのように)語る人もいます(笑).結果,事実と反してしまう場合もあったりするのですが.
一方,VFX Shop所属のVFX Supervisorは,細かい技術に関わらない点では同じですが,毎日compositeの済んだ最終上がりのショットをすべて自分でチェックし,絵的にカッコよくできているか,統一感がとれているか等をまとめるのが仕事です.直接lighterやcompositorに指示を出す立場にいるので,全体的に見ればかなり現場寄りなポジションと言えます.
これほどの違いがあるにも関わらず,両者はどちらも”Visual Effects Supervisor”というタイトルが付けられます.皆さん,雑誌やネットのメイキング記事は話半分と考えましょう(笑).
今回VESの出したガイドラインを見ると,”Production”と”Facility”というカテゴリーが作られており,それぞれにSupervisorやProducerを設けているようなので,”Production”が制作会社側,”Facility”が現場側という分け方なのかも知れません.
しかしこういうのを見ると,改めて制作規模の大きさを実感させられます.
