little things of mine

from los angeles, california

Month: June, 2008

I was hacked, too

先週と今週の二度に渡り,ページが改竄されてしまいました. 一つ下のエントリーの日本語が化けてしまっていますよね?表示はされていませんが,広告のリンクがどっさり追加されてしまっています.恐らく改竄スクリプトがUTF-8に対応しておらず,変更を加えた時点で化けたんじゃないかと(笑). このブログはWordPressを使っているのですが,先週の改竄は古いバージョンを使っていたせいだろうと思い,一昨日最新版にアップデートをかけました.ところが,今日また改竄されてしまいました.どうやら世界中のWordPressブログで起こっているようで,今のところWordPressの修正待ちみたいです. WordPress › Support » I was hacked こちらでできる対策をとって様子を見ますが,この分だとまたやられるでしょうね.このエントリーもある日文字化けエントリーになるやもしれません. WordPressな皆さん,気をつけましょう. 7/7/08 追記: やっぱりまたやられてしまいましたので,再投稿しました.

The Curious Case of Benjamin Button Trailer

ようやく出たようです. Apple – Trailers – The Curious Case of Benjamin Button David Fincherの次回作で,今自分が関わっている作品です. The Curious Case of Benjamin Button (2008) 都合上あまり書けないので,どこがVFXなのか想像して楽しんでもらえればと思います. 7/18/08 追記: 文字化け修正のため,再投稿しました.

VFX Industry Credit Guidelines

Visual Effects Society(VES)が映画のクレジットに使用するタイトルのガイドラインを発表したとのこと. fxguide quick takes » Visual Effects Society Publishes Industry Credit Guidelines これは良い提案かも. エンドロールにつけられるタイトルはその時に所属している組織によって変わる事もあって,同じ事をしていても作品毎に違うタイトルになる事がままあります.製作会社がこういうガイドラインに沿ったタイトルをつけてくれれば,もう少し分かり易くなるかな. VESはこの業界では最も大きなコミュニティで,VFXという仕事において,毎年発表されるVES AwardsはAcademy Awardsと同じくらいの名誉,若しくはもう少し現場の意見に近い名誉とされています(なぜならAcademyほどは政治的にまみれていないから(笑)). そのVESからの提案ですから,妥当な名称になっているのではないかと思います.まあそれでも,定義が曖昧というか何というか,同業者でも結局何をやったのかは直接聞いてみないと解らない事も多いです.一人でいろいろやる場合もありますしね. 経験上,一番間違われるのが”Visual Effects Supervisor”というタイトルです.VFX Supervisorには二つのタイプがあって,一つは映画その物の製作会社所属な場合,もう一つはVFX Shop所属の場合です.エンドロールでDirectorやProducer共々大きく名前が出るのは前者のタイプで,後者は我々と同じVFX請負会社の社員です. 製作会社所属のVFX Supervisorは実際の現場の事には殆ど関与せず,監督とビジュアルな面での方向性を探ったり,アイディアを出したりという事が主な役割で,細かい技術的な事には全く関わりません.ただし,その人自身やその人の名前は広告塔である場合も多いので,インタビュー等では色々と(さも全く新しい物であるかのように)語る人もいます(笑).結果,事実と反してしまう場合もあったりするのですが. 一方,VFX Shop所属のVFX Supervisorは,細かい技術に関わらない点では同じですが,毎日compositeの済んだ最終上がりのショットをすべて自分でチェックし,絵的にカッコよくできているか,統一感がとれているか等をまとめるのが仕事です.直接lighterやcompositorに指示を出す立場にいるので,全体的に見ればかなり現場寄りなポジションと言えます. これほどの違いがあるにも関わらず,両者はどちらも”Visual Effects Supervisor”というタイトルが付けられます.皆さん,雑誌やネットのメイキング記事は話半分と考えましょう(笑). 今回VESの出したガイドラインを見ると,”Production”と”Facility”というカテゴリーが作られており,それぞれにSupervisorやProducerを設けているようなので,”Production”が制作会社側,”Facility”が現場側という分け方なのかも知れません. しかしこういうのを見ると,改めて制作規模の大きさを実感させられます.

Color-critical Display

米HPがDreamColor対応のLCDディスプレイを発表しました. HP Press Release: HP Introduces World’s First Affordable Color-critical Display 米HP、タッチパネルPCや超薄型ノートPCなど最新製品群を発表 | パソコン | マイコミジャーナル DreamColorというのは,HPとDreamWorks Animationが共同開発した,カラーマネージメント技術の総称だそうです. HP DreamColor Technologies – Indigo, Designjet & Photosmart Printers HP、ドリームワークスと共同開発の新しいカラーマネジメント技術を発表:ニュース – CNET Japan コンセプトとしてはAdobeやAppleなどのそれと同じだと思いますが,モニタやプリンタ等のハードウエアも供給しているベンダーの強みを生かして,もっと緻密なマネージメントをしようという事だと思います.proprietary色が強いので普及するかどうかは微妙だと思いますが… 今,映像業界においてCRTモニタの確保は切実な問題になっています.高品質なCRTモニタはもうどこも製造しておらず,古い物を直しつつどうにかまかなっている状況です.経年劣化もありますし,修理もいつまでできるか解りません.業界は今後,LCD(もしくは代替の何か)へ移行せざるを得ないのですが,話はもう少し複雑です. 問題なのは,LCDモニタの色再現が技術的に不十分という事ではありません,EIZOのColorEdgeや上記のHP DreamColor Displayなどは実製作の使用に耐えうると思いますが,このクラスのLCDモニタは高価で,数百名からなる製作者全員に一台数千ドルするモニタを行き渡らせる事は簡単ではないのです. もちろん,全員が全員color-criticalな作業をする訳ではないので,今でも安いLCDモニタのみで作業する人たちもいます.ただ,lookdev,lighter,compositorには正しい色の判別ができるモニタが必要ですし,プロジェクトの中でも最も人数を必要とする職種です. とは言え,世界的な市場で見れば我々のような立場の人間は少数派に過ぎないわけで,製造メーカーが普及機で今よりも更に高品質な色再現性を追求していくとは思えず,このまま次世代のディスプレイ技術へ移行していく事も十分考えられます.CRTのように比較的安価に高品質化が可能であった頃はこういった問題はなかったんだろうと思いますが,現在主流のLCDモニタの場合,普及機のレベルではcolor-criticalな作業は(少なくとも我々の作業は)できません. こういった点からも有機ELやFED,SEDには期待していますが,実製作に使えるようになるまでにはまだ数年かかりそうですね. それまでCRTが持つといいのだけれど.

3D – 3D

「3D = 3DCG」 ほんの数年前までは,業界でもこういう認識でした.ところが最近,映画産業界は立体視映画をビジネスに取り入れようとする動きを活発にしていて,「3D = 立体視」という認識に変わりつつあります.IMAXをはじめ,立体視を売りにした作品は以前から存在していましたが,上映できる施設が非常に限られていた事,製作に特殊な技術や撮影機器等が必要とされた事から,公開される作品数は多くありませんでした. 今,製作会社が立体視に注力するのは様々な要因があるようですが,何よりも業界全体が伸び悩んでいるからなのだそうです.毎年ヒット作はあるし,興行収入も減っているわけではないけれども,成長率は鈍化しているようなのです.そこで,このマンネリ感を打破するための起爆剤として立体視作品を使おう,という事らしい. 業界で最も立体視作品に積極的なのがDreamWorksで,Jeffrey Katzenbergはいろいろな所で「今後の映画産業を支えるのは立体視作品である」と話しています.自身も劇場主への新しい映写機器の導入について,かなりの圧力をかけていました.以下のページなど,経緯の参考になります. Variety Japan | 「次世代3D元年」へ 3DCGで作られる作品は,その制作方法に於いてとても立体視向きですし,その効果も大きいと思います.例えば”Beowulf”等の作品を立体視でご覧になった方は分かると思います.しかし,実写作品においても立体視はかなりの効果を生むかもしれません.自分はU2のライブを立体視で上映する,”U2 3D”のトレイラーを立体視で観た事がありますが,非常に感銘を受けました. U2 3D: The First Live-Action 3D Concert Movie, Featuring U2 — National Geographic仰天映像!9台の3Dカメラで撮影した世界的バンドU2の飛び出す映画 – 映画の情報を毎日更新 | シネマトゥデイ 業界のこのような流れを象徴するかのように,この”U2 3D”のプロデューサーが,今年のSIGGRAPH2008で基調講演を行うそうです. アニメ産業とビジネスの情報 ただ,肝心の映画監督の中には,立体視作品にあまり関心を持たない監督もいるようで,全ての作品が立体視へ移行するというわけではなさそうです.James Cameronなどはかなり前から立体視作品の有用性を説いていて,次回作”Avator”を立体視で作る事を公言しており,現在製作の真っ最中.VFXはWetaがやっていたはず. Variety Japan | ジェームズ・キャメロン監督が3-Dを語り尽くすVariety Japan | ジェームズ・キャメロン監督が3-Dを語り尽くすVariety Japan | ジェームズ・キャメロン監督が3-Dを語り尽くす こういう作品が立体視前提で企画されるようになると,製作の方法も大きく変わってくるだろうなと思います.何はともあれカメラの動き,使い方が全く変わるでしょうから,今までと同じやり方は通用しなくなるでしょう.上記の記事では1秒間のコマ数にも触れられていますが,48fpsなんて考えただけでも恐ろしい. まずは”Avator”の完成を楽しみにしよう.