little things of mine

from los angeles, california

Month: February, 2005

shading model

今日はshading modelに付いて書こうと思っていた所,ちょうどsyoyoサンの所で興味深い記事がありましたので引用させて戴きます. lucille 開発日記: シェーダのインポータンスサンプリング BRDFやshading modelについては書く事が山ほどあるので何回かに分けて書くつもりですが,今日は実務からのshading model作りについて書きたいと思います. syoyoサンの記事では,importance sampingのために用いられる確率密度関数を,シェーダのコンパイル時にソースコードから自動抽出してしまおうという,何とも難しそうな事に挑戦されています.いやはや凄いですねえ… global illuminationを正確に計算させようとすると,そのシーンの中で起こる光の振る舞いまで,なるべく物理的な正確さに近づけなければなりません.即ち,物理的にあり得ない物質とか,とんでもない光源などは使われません. 特に重要なのはシェーダがエネルギー保存則を満たしている事です.つまり,あるシェーダに光源から1.0の入射があったとすると,その反射は1.0を超えてはいけません.1.0を超えるという事は,そのシェーダは光のエネルギーを新たに生み出している事になってしまい,レンダリング結果が正しくならないからです.(自己発光体は光源と考えます) では,我々のような制作者達は正しいシェーダを書いているのでしょうか.答えは否です.実際に使用されるシェーダは物理法則など何のその,エネルギーなど増えまくりです. もちろん,物理的な正確さを無意味だと言っている訳ではありません.正確さを追求する事は研究として非常に重要で意味のある事であり,これらの研究の成果から我々のような,もう少し応用分野の人間へ技術が下りてくるのですから,academicな方々には頭が下がるばかりです. 我々の書くようなシェーダは御想像の通り,絵作りを第一に考えてデザインされます.できるだけコントロールが利き,目的の結果に早く近づける事が命題です. これを実現しようとすると往々にして物理的な正確さは二の次になってしまい,本来のBRDFからどんどん改造されて行きます.physically basedなモデルにsecond specularやrim lightingが追加され,非線形なオペレーションを用い,果てはLambert modelでさえ良くある計算式とは違った物になります.ある意味既にLambert modelじゃ無いとも言えるかも知れません. このようなやり方(考え方)はGIを使う時でも同じですから,不正確さをある程度軽減するため,この部分はGIの計算で用いない,こっちは使う,というように人間が乱暴に決めて手で分けています.syoyoさんのレンダラでは,これを自動的かつ正確に生成できるようになるらしいですから,我々が書いたようなシェーダは恐らく使い物にならないでしょうね(笑). とは言え,photorealな物を作るためにはphysically basedなアプローチが強力な武器になる事もありますから,正確さを追求する事もあります.自分も経験があるので,これはまた別の機会に書きたいと思います.

winners

第77回アカデミー賞のwinnerが発表になりました.詳細なリストは公式サイトを見て戴きましょう. Nominees | 77th Academy Awards | Academy of Motion Picture Arts and Sciences 主立った内容は他のニュースサイトを見て戴く事にして,Best Animated Feature Filmは”The Incredibles”でした.順当な所でしょうか?先日予想したBest Animated Short Filmは,”Ryan”が獲りました.”Lorenzo”だと思ったんだけどなあ. そして,Achievement in Visual Effectsは”Spider-Man 2″が受賞しました!Imageworksで製作された皆さん本当におめでとう御座います! ところで,RAZZIE賞と言うのを御存知でしょうか.アカデミー賞のパロディーでその年のWorst Pictureを決める賞なのですが,そのRAZZIE賞も発表になりました. For Immediate Release 今年のWorst Pictureは”Catwoman”!ええそうです,自分がESCで製作した映画です(笑).そりゃあもうガッツリと関わっていました.何せvirtual Catwomanのlook developmentとshader writingは全部自分がやりましたから… しかも他にも色々と受賞してしまっています.まあ,うちらの仕事がworstだった訳じゃ無いんですけど,全く話題にならずに終わるよりも却って笑い飛ばせるかも(笑).

Constantine

“Constantine”を観てきました. Constantine この作品はESCの最後の仕事となった映画で,一部のVFXを担当しています.自分も最後の最後にほんの少し,二週間だけ手伝いましたが,短期間でしたので当然ながらクレジットには名前が出ていません.それどころか,もっとちゃんと製作に関わっていた人達の名前もかなり削られていました. 実はこの作品はESC閉鎖騒動の渦中に製作されていたため,色々と中途半端なまま終わっていました.メインのVFXはTippet Studioが担当していたのですが,今日見た限りどうやらかなりの部分が削られたり,あるいは全てやり直されていたりと,少し残念な結果になってしまっていました.自分の作ったショットは辛うじて残っていましたが,フレーム数で恐らく半分以下,一番時間を掛けた所はカットされていました. 他にもこの作品は,ESCの存続に関して起こった政治的な黒い噂と関係があったり,当時ESCで働いていた人達には色々な意味で記憶に残る作品ではないかと思います. さて,作品の感想ですが,ストーリーの過程で登場人物達の関係が良く分からない部分が多く,あまり理解できませんでした.”Hellblazer”というアメリカのコミックが元になっているのですが,原作を少しでも知っていると楽しめたのかも知れません. Tippet StudioのVFXは悪くなかったと思います.ESCのショットをやり直した所も,短期間で良く作ったものだと感心しました. 日本での公開は5月だそうです. 『コンスタンティン』 2005 GW 公開決定!

会社からのお祝い

今年のアカデミー賞にSony Pictures Imageworksで手掛けた作品がいくつかノミネートされた事をお祝いして,会社から全社員にちょっとしたプレゼントが配られました. せっかく貰ったものの,実は自分はまだ入社して数ヶ月ですから,これらの作品には全く関わっていません(笑). お仕事された方,お疲れ様でした.

Best Animated Short Film Nominees

会社でまた上映会がありました. 今日は77th Academy Awardsにノミネートされているanimated short film全てを観る事ができました. Nominees | 77th Academy Awards | Academy of Motion Picture Arts and Sciences これらのうち初見は”Gopher Broke”と”Guard Dog”でしたが,どちらもコメディでとても笑える作品で,質も非常に高くて良かったと思います. さて,どれがwinnerか予想してみましょう.自分的には以前にも紹介した“Lorenzo”が本命,”Ryan”が次点です. “Gopher Broke”と”Guard Dog”も可能性が無いとは思いませんが,コメディに徹しているだけに観た後あまり感情が残らないんじゃないかと思うんです.スッキリ笑ってお終い,という感じで.”Birthday Boy”はこの中ではちょっと厳しいかなあと思います. 授賞式まであと三日ですが,当たるでしょうか?